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荒野の一ドル銀貨―ブログ版
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ひつじ

平凡なひつじです。
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2004.12.05.足枷
ふと気がついた。

私には、ものごとがなにか二度続いたらそのまま続けて貫きたい、という、恐ろしく無意味な、しかしあらがいがたい欲求が、あるらしい。そしてむやみに支配されている。

例えばバイトの行きがけにいつも買うお茶だ。

本当はお茶でなくても何でもいい、水分が取れさえすればジュースでもいい。いまやどんな飲料でもそこかしこで買える時代だ。どこで何を買ってもいい。

けれども、それは必ずあるきまった自動販売機の、それも「生茶」でなければならない(という気がしてならない)。誰に強制されているのでもないのにこの習慣には逆らえない。

紅茶を買ったからさしつかえるとか、どうだとか、飲めないとか、そんなことも何もない。なのに生茶を買わずにはいられない。一度ただなんとなくそこで買ったこと、それが始まりだった。以来数ヶ月、この習慣に囚われ続けている。

同様に、理念も信念もない、全く無意味なルールが、とめどなく絡みついているようだ。

日記タイトルを見てほしい。漢字だ。二字である。
「不屈」からずっと脅迫的な責任感を感じていることを今告白する。

なんとか漢語で内容を要約できはしないか、と必死に考える毎日なのだ。下手をするとタイトルを決めるのに本文を書くより時間がかかる。

前日のタイトルは当初「煙雨」だったのだけれど、辞書をめくって調べたところ「あの雨は煙雨というほどではなかった」とわかってしまって、やむなく変更した。「幻燈」にしようかとも思ったのだけれど、「幻灯機」のことだと誤解されたら、と不安でうかつには使えなかった(言葉の意味は最大限守る、という、別のルールがやはりこの裏にある)。

ことは作文だけにとどまらない。きっと日常でも人生においても、きわめてくだらないルールに無意識のうちに囚われている。自分の趣味や好みだと思っていたものがどんどん怪しくなってきている。

おおげさなことを、と思われるだろうか。

じぶんという人間は、己に厳しくルールを課して生きている、とそう思っていたけれど、少なくともその規律の一部は、偶然だとか時の運だとかで適当に制定されているようだ。

そんなものの奴隷になって振り回されているのではないか。
そんな恐ろしい疑いが芽生えてしまった。


さらに、次のような恐ろしい仮定をも立てられるのだ。


仮に自分が、世界の霊峰を次々に踏破してゆく稀代の登山家だとする。
その栄光の最初の一歩をエベレストの山頂に降ろしたとしよう。
記念の写真を撮るとしよう。

もしそこで、何気なく「ウォンテッド」のポーズでフィルムに収まってしまったとしたら。

あるいは自分が世界の秘宝を次々に盗み去ってゆく怪盗紳士だとする。
その褒むべき最初の獲物を苦難の末についに手にしたとしよう。
警備をかいくぐってたどり着いた最深部、目の前に台座がある。

そこにもし何気なく、持っていた「ちくわ」を置いてしまったとしたら。


以後の人生は惨劇と成り果てる。


なぜ山を登るのか。
―そこで「ウォンテッド」をしたいから。
なぜ命の危険を冒してまで財宝を盗むのか。
―そこにちくわを置きたいから。

当初の目的は見失われ、なぜ自分がそんなことをしているのかわからないまま、ひたすらに雪山を登り、死の罠をかいくぐりつづけるのだ。

手をわしづかみの形にして。
ちくわを握り締めて。
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