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荒野の一ドル銀貨―ブログ版
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ひつじ

平凡なひつじです。
風流かぶれのをかしな日常を
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2006.01.01.新芽
とりとめもないことをやまほども思った。

師匠と酒を飲んだのである。
借りた本を読んだのである。

まごまご思いながら、外向きは無感動にこつこつと歩いていた。

正月のはりつめた空虚がきらいだ。

と、むすっとしていたら駅の階段を踏み外した。
ヒールがひっかかったのである。

世界がゆらぐ。

次の瞬間、両手を広げてきれいにちゃくちしていた。
かんぺきだが指先が揃っていなかったがかんぺきだ。

むろん無表情である。むろん。


もうなんだか今年はかんぺきになんでもかんでもやっつけられそうなきがした。
じわじわと上機嫌がこころをむしばんだ。


駅を去る。


平和そのものといったばかのような青空。
くわくわとした浮雲。
町の支配者カラス。
ださいジャケットを着込んだどっかのひと。

いい友達といい気分というのはさっそくに逃げる。
また空虚が来る。

振り払ってかつかつと歩く。

久しぶりに見る昼の世界だった。
冬の世界だ。

秋の終わりをまだくよくよしていたいのにもう、寒気団、だ。
記録的な冷え込み、だ。
ちっ、という感じ。

そしてその冬にすらついていけずに舌打ちを放っている/ささくれだっている/ふてくされている私は、まるぼうずになった果樹に新芽が息づいているのを見てしまった。


新芽だぜ。


めまぐるしく狂おしくくだらなく、世界はうつくしかった。
何かたぶん五回目だと思うが、少し泣いてみた。
すぐに止した。

清潔で広い机と、ペン、うすでのノートを一冊、それに少しばかりの酒、みかん。

それだけあれば今日、胸中に去来したことどものすべてを書きつけてみせるのだけど、ただひとつだけ悪魔的に足りないものがあって、それは、つまり、つまり…

少しでも書き残せればいいと思ったのではある。
それはぱそこんをつけた瞬間、温気みたいに霧散して行った。

追加しておかねば。
にげるもの。気分、友達、いいむねきゅん。


じつはまだ秋をくよくよしている。
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