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荒野の一ドル銀貨―ブログ版
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ひつじ

平凡なひつじです。
風流かぶれのをかしな日常を
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2005.02.09.ナーバス・ブレイクダウン
試験を終えた。

爽快感はない。出来も不出来もわからなかった。寝ていないがそれほど眠くはない。雨は降っているのだけれどカサはいらない。

なにもかもが曖昧糢糊としていた。
そしてそのまま、その時はやってきた。

tanni

一年程前のことだ。ジャズ研ファンタジスタの間で話題になった本があった。『新しい単位』。

異様に描きこまれた絵柄、鋭い着眼点、どこまでも熱気あふれる本なのに、どういうわけか読んでも記憶に残らない。端的に言って内容がないのだ。けれど妙に印象に残る。人に面白さを伝えるのがこれほど難しい本も、そうはなかった。

自分で買う気にはならない。けれど読みたい。けれど一度読めば半年くらいは結構だ。近年まれにみるその微妙な魅力に、我々(ファンタジスタ)は一つの方策を見い出した。

共同出資してしまえ。
そして部室に共有すればよいのではないか。

素晴らしい思いつきだった。さっそく有志の出資者を募集した。部室の隅にひそやかな決意をもって張り出されたエントリーシートには、たちまち十人ほどの名が寄せられた。

それから一年経つ。
目の前にその本がある。

もはや熱も話題も冷めきった今このタイミングで邂逅するとは。
すべては、すべて偶然に身をゆだねる発案者(つまり私)のせいであった。西千葉駅前のブックオフで、もし見かけたらその時買おう、と決めて、ついに今日まで巡りあわなかったのだった。

大きな書店に行けばただちに見つかったのだろうけれど、この本はそういう、熱心な行動を人にとらせない。頭のどこかに残る、微かな魅力なのである。

なにもかもが実に微妙だった。もし値札があと50円高かったら、今日も決して手に取りはしなかっただろう。テストが上首尾でも不発でも、恐らくただちに酒を飲んでただちに帰宅していただろう。もし雨がさあさあと降っていなければ、懐中に珍しく金子を持っていなければ。

そして遠い約束はついに果たされた。

今は社会に出たファンタジスタの諸君もいる。この本がささやかなともしびになればいいと思う。ひさしぶりに、是非部室に来て欲しい。来て、読んで、内容のなさを噛み締めて欲しい。そこから始まる話もずいぶんとあろうというものだ。

『新しい単位』が部室に寄贈されるまでに一年かかる微妙さを、1ブックオフ[bof]と提唱したい。
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